温灸のすすめ

温灸のすすめ

子供が何かイタズラや悪いことをした時に、

「こらっ、そんな事をしてると、お灸を据えるぞ」

という決まった言い方がある。

コレって、鍼灸指圧師の私にとっては、

お灸のイメージをものすごくダウンさせ続けている

いますぐ止めてほしい慣用句の筆頭だ。

お灸は罰ゲームで据えるようなそんなものではないし、

罰ゲームで据えて、熱い思いで懲らしめて、

なにかを反省させるペナルティーではない。

お灸とは、気持ちいいものであり、

罰ゲームなどではなく、

カラダが自然に欲する快楽なのだ。

いやお灸は快楽も快楽、究極の愉悦だ。

ふつうの昔ながらの灸も気持ちいいが、

この写真にあるような肌を焼かない温灸も

じつに気持ちいい。

温灸器に棒灸をセットして、棒灸の先に火を付けて、

棒灸を少し奥に引っ込める。

そうして間接的に棒灸器の中から輻射熱を皮膚に当てる。

温灸を当てた皮膚面の温度はちょうど、

ちょっと熱い温泉にでも入っている42℃あたりになる。

この42℃という温度帯は、

お風呂の温度だと、だいたい10分間で

体内にHSPが分泌されてくる温度だ。

HSPとはヒートショックプロテインの略だ。

これは生体防御タンパク質と呼ばれる分子で、

細胞が損傷した時にそれを修復するために

体が放つ自己治癒分子である。

つまり温灸を当てて、その気持ちいい部分温泉に浸かり、

快楽の極みで眠くなり、温灸を当てられながら、

眠ってしまっているあいだに、

温灸を当てている部位の皮膚や血管壁からHSPが大量に

分泌されてきて、体がどんどんと修復されて

若返り、よみがえるというわけなのだ。

この温灸、子宝を授かりたい不妊症で悩む御婦人などには、

ピッタリの療法だ。

不妊症体質はえてして血の巡りが悪く冷え性だ。

もちろん、それだけが理由ではないが、

そうした不妊症体質に温灸はすこぶる効果を発揮する。

西洋医学の見立てで機能的、器質的に問題がないのに、

子供が出来ないと悩んでいる御婦人、旦那衆は、

騙されたと思って、いちど、この温灸を試すことを

超絶にお奨めする。

42歳の二人目不妊で悩んでいた御婦人が、

当院の温灸治療、1回30分を6回受けただけで、

目出度くご懐妊され、無事に二人目を授かった実例がある。

不妊症に対して温灸をする場合、

温灸を当てる部位は腰のみで十分だ。

なにかとくべつに恥ずかしい部位をさらけ出す必要など

さらさらないし、当院は最近は個人情報保護うんぬんの

時代背景を鑑みて、電話番号を聞くくらいがいいとこだ。

もちろん治療しながら問診めいたことはするが、

おおむねラフというか、細かいことは

治療師も患者も気にしなくていいスタイルでやっている。

お灸を懲罰のイメージから解放し、

お灸の良さをアピールする。

それもたぶん渚のゴールドフィンガー、ハリィー今村の使命だ。

温灸で「ゆるカラ」を手に入れれば、

その先に子宝体質、健康長寿が待っている。



2017年07月27日 Posted byハリィー今村 at 00:54 │Comments(2)

この記事へのコメント
私の母が”せんねん灸”という小さいなお灸をやってました、漢方薬を飲んでいましたのでそこですすめられて買ってました。
Posted by うきはのいなか at 2017年07月27日 05:41
せんねん灸、でも、なんでもお灸ならHSP。

はい、うきはのいなかさんには懐かしいカタカナ生理学用語も

小出しにしてきました。

じつは、先日の、枝豆と指圧と一酸化窒素、の記事が

なんと、総合ブログランキングの31位に、ランクインして、

ここまで、新ブログで書いた記事のなかでは、

一番人気。

分子レベルは受けないと思ったのに、ほんと、わからんもんです。

でも、とりあえず、面白くて、わかりやすい、オモワカ路線で、

行きます。
Posted by ハリィー今村ハリィー今村 at 2017年07月27日 20:53
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    コメント(2)