医療革命



先日、こどもの夏休みに一度だけ行く

恒例の一泊旅行に出かけた。

とある三重県のテーマパークに出向き、

チョー熱い日差しを浴びながら、

観覧車に乗ったり、子どもたちが

アトラクションを楽しんでいるのを眺めた。

それから、とある三重県の温泉場に宿泊した。

ホテルの浴場は、こじんまりとしていたが、

キレイで、露天もあり、オレ好み。

それで、前夜だけでなく、翌朝も入湯した。

朝の4時半にホテルの大浴場に入る酔狂な野郎は、

とうじつは、わたしのみ(笑)

ぞんぶんに、大浴場を独り占めして、満喫できた。

といっても、私はじつは、湯あたりしやすいタチだ。

でも、湯あたりしないコツをすでに掴んでいるのだ。

その湯あたりしないコツとは、はやいはなしが、

体があついな、と思ったら、即座に湯船から出て、

露天なら、そとの風に吹かれて、体を冷ます。

これなら、湯あたりしないのだ。

だから、入ったり、出たり、足湯に腰湯、

ぬるい湯温に設定された寝て入れるスペースでは、

ゆっくりと体を横たえて、

また熱めのスペースも時々入って、

君島十和子さん宜しく

ヒートショックプロテイン熱湯風呂を楽しみ、

あっちぃ〜、ひぃ〜、と急ぎ外へ出てと、

そんなこんなで1時間半ほど、

47歳のオヤジは、

ひとりで、はしゃいでいた(笑)

その日は朝から少し雨模様だったが、

徐々に朝の空が白んでくるなかで、

深呼吸しながら、露天風呂に浸かるのは、

最高の贅沢、癒しだった。

部屋に戻ると、

「あんた、ずいぶんと長く入ってたね〜」

と呆れられた(笑)

ヒートショックプロテインは熱ショックだけでなく、

体タンパク質を変性させるようなあらゆるすべての環境圧、

環境ストレスに対抗して産生されてくる。

だから押す指圧でも、刺すハリでも、

焼く灸でも、ヒートショックプロテインはバッチリだ!

それで温泉や鍼灸指圧で産生された

ヒートショックプロテインの効き目が、

ピークに達するのは、だいたい2日後とされる。

温泉に入った時、鍼灸指圧をやった時も、

もちろん気持ちいいが、それから少し経って、

翌日の朝、あるいは翌々日になってから、

がぜん調子が良くなることもままあるのだ。

君島十和子風ヒートショックプロテイン温泉入浴法を

実践してから、すでに10日が経過したが、

まだ効能は持続しているようだ。

先週の半ばあたりは、本当に体調が絶好調だった。

むかしから湯治という習慣が日本にはあった。

湯治の分子レベルの治効メカニズムは、

ヒートショックプロテインの説明で十分に可能だろう。

江戸期には湯治だけでなく灸治も盛んだった。

いうまでもなく灸治もヒートショックプロテインの効能だ。

日本には、湯治や灸治というヒートショックプロテインを活用する

伝統的な習慣があったのだ。

それをもういっぺん復活させるだけでも、

国家破産40兆円オーバーの医療費の縮減につながるだろう。

ほんとうに素晴らしいものは、

いつもごくごくあたりまえの日常に転がっている。

鍼灸指圧の素晴らしさを、この国民が再認識した時、

日本には医療革命が起こる!



  


2017年08月31日 Posted by ハリィー今村 at 05:37Comments(2)

魔法の力



卵料理は火加減が難しい。

例えば簡単そうにみえる目玉焼き。

黄身の中が固まらないでトロトロ、

でも、まわりの白身の部分はキレイに白くなって、

ちゃんと火が通っている。

これが、オレ好みの焼き加減なんだけど、

この理想の焼きが、なかなか成功しないのだ。

なぜかというと、卵の成分のほとんどを占める

タンパク質が熱で簡単に変性するからだ。

卵のタンパク質が熱で変性して凝集する。

これが目玉焼きの内部で起こっている分子レベルの現象だ。

もしも、ひとの細胞の内部のタンパク質が

熱で変性したら、どうなるのか?

それはつまり細胞が目玉焼きになることを意味する。

細胞が目玉焼きのようになって細胞の中身が固くなったら、

細胞は細胞内部の活動が滞るか、もしくはストップしてしまう。

それは細胞の死を意味するのだ。

卵の目玉焼きはたいへんに美味しいが、

細胞の目玉焼きは決して美味しい状況ではない。

しかし、ひとの体もそのほとんどが卵と

同じくタンパク質で出来ているのだ。

ということは、細胞が目玉焼きになる危険性は十分にある?!

そう、例えば紫外線を浴びても、

活性酸素が発生しても、それが原因になって細胞内のタンパク質が

変性して、細胞が目玉焼きになる危機にさらされる。

日常的に発生する活性酸素ごときで、

細胞が毎日、目玉焼きになっては、たまらない。

でも、じつは細胞は日々、目玉焼きになっているのだ!

だけど、もちろん、だからこそ、細胞が目玉焼きになっても、

即座にまた卵かけご飯になるような仕掛けが

ちゃんと細胞には備わっている。

その目玉焼きを卵かけご飯の生卵にする仕掛けが、

われらがヒーロー・タンパク質のヒートショックプロテインなのだ!

試験管にヒートショックプロテインを入れた卵白と、

ヒートショックプロテインを入れない卵白を用意する。

この二つの試験管を同じ70℃で10分間加熱する。

すると、ヒートショックプロテインを入れない試験管の卵白は

熱でタンパク質が変性し、白濁するが、

な、な、なんと、

ヒートショックプロテインを入れた試験管は、

白濁せずに、透明の生卵のまま!!!!!

まさに、ヒートショックプロテインはタンパク質の

変性を防ぐ魔法の分子なのだ!


ひとの細胞内の小胞体に存在するのが

ヒートショックプロテイン47。

このヒートショックプロテイン47は、

コラーゲン生成に関与し、皮膚のシワを防いでいると

考えられている。

ひとの皮膚は紫外線にさらされると酸化作用によって、

シミやシワが増える。

それをヒートショックプロテイン47が

防いでくれるかもしれないのだ。

鍼灸指圧は皮膚に働きかける医療だ。

であるのなら鍼灸指圧によって

皮膚のヒートショックプロテイン47が増えて、

シミやシワが防げると仮説できるかもしれない。

近年になり美容鍼灸が芸能人やモデルのあいだで流行っている。

一過性のブームかと高をくくっていたが、

どうやらそれなりに定着してきたようだ。

美容鍼灸がそれなりにスタンダードになり得たその分子レベルの

背景には、たぶん鍼灸指圧のヒートショックプロテイン誘導による

ヒートショックプロテイン47のシミ・シワ抑制効果が効を奏した

と分析できそうだ。

ひとという存在を目玉焼きにしないで、

いつもフレッシュな生卵に保つ。

それこそがヒートショックプロテインの魔法の力だ!

このヒートショックプロテインの魔法の力を引き出す医療が

鍼灸指圧だ!




  


2017年08月28日 Posted by ハリィー今村 at 06:06Comments(5)

自画自賛



ヒートショックプロテインという言葉も、

オートファジーという言葉も、

いまいちメジャーになっていない。

鍼灸指圧という言葉はどうか?

うん、これも、もうひとつって感じか。

こういうメジャーでない言葉を使って、

メジャーでない鍼灸指圧の治効原理を説明する。

これって、考えてみれば、そうとうに

ハードルが高い、至難のワザといえる。

そんなハードルが高い至難のワザを、

これでもかと、徹底的に叩き込むブログ。

それがこのブログの真骨頂。

まっ、そうとうに、レアだね(笑)

鍼灸指圧をするとその鍼灸指圧を受けた者の体内には

ヒートショックプロテインが旺盛に産生されてくる。

するとこの鍼灸指圧で増えたヒートショックプロテインを

起点に、オートファジーが活性化して、

細胞が内側からキレイになるのだ!

こんな風に鍼灸指圧の効き目を説明しているブログは、

たぶん、世界中のネットのなかでココだけ。

鍼灸指圧はやっぱり素晴らしい!
  


2017年08月27日 Posted by ハリィー今村 at 10:39Comments(0)

ヒートショックプロテインてんこ盛り論



レタスを冷蔵庫で保存する前に、

50度の湯に90秒浸すと、

その後、そのレタスの葉のポリフェノール色素は

酸化をまのがれて赤茶色に変色しない!

赤くなる前のトマトに42℃で24時間の熱ショックを

与えると、そのトマトの細胞内にヒートショックプロテインが

増えて、熱ショックを与えないトマトに比べて、

トマトの形が崩れるのが遅くなる!

土壌中に棲息する線虫という生物を加温すると、

その線虫の体内にヒートショックプロテインが増えて、

その線虫の寿命がわずかに延びた。

つぎに遺伝子工学を利用して

ヒートショックプロテインを常に多く産生する線虫を作成した。

すると、このヒートショックプロテイン・メガ盛り線虫の寿命は、

なんと4割も延びることが判明した。

これは人間ならば80歳の平均寿命が112歳を

超えるまで延びた計算になる!

奇跡のアラフィフ、美のカリスマとして話題になっているのが、

もと女優の君島十和子さん。

先日にテレビに出演した際に、その型破りな美容法が公開され、

話題になっている。

それは十和子さんの日々浸かるお風呂の温度で、

なんでも、ダチョウ倶楽部の

「押すなよ、押すなよ、ザッブ〜ン!」も

ビックリの、チョー熱い、アッチッチ、の50度の湯温だ!

いわゆる冷温浴の要領で交互に熱い風呂と

冷たいシャワーを繰り返して、

最後は必ず冷水で締める、とか

はたまた50度の湯に40分間も浸かるとか、

その風呂の入り方の詳細に関しては、ネット上では

まちまちの記述だが、

どうも50℃で熱湯風呂の習慣はたしかのようだ。

この番組を観た家人たちから、この事を聞いた時、

即座に私の脳裡に浮かんだキーワードは、もちろん

ヒートショックプロテインだ!

君島十和子さんの美しさの秘訣は

ヒートショックプロテインをメガ盛りに産生できるその

独自の入浴法の賜物とみた!

ヒートショックプロテイン・メガ盛りライフを実践すれば、

ヒートショックプロテイン・メガ盛り線虫と同じように

寿命を延ばし、

ヒートショックプロテイン・トマトのように型くずれせず、

ヒートショックプロテイン・レタスのように、いつまでも

色あせず、シャキッとしていられるのだ!

そしてヒートショックプロテイン・メガ盛りライフを実践すれば、

ヒートショックプロテインであるユビキチンもメガ盛りになり、

細胞を自力で浄化する仕組みのユビキチン・プロテアソーム系を

促進できて、それに次いでオートファジー系も促進できる!

そう、ヒートショックプロテイン・メガ盛りライフを実践できれば、

細胞を内側からキレイに保てるのだ。

君島十和子さんと、私はまったく異なるアプローチから、

おなじ真理に到達しているようだ。

鍼灸指圧はヒートショックプロテイン・メガ盛り術だ。

だから鍼灸指圧を実践していれば、

ヒートショックプロテイン・メガ盛り線虫と同じく寿命が延びて、

ヒートショックプロテイン・メガ盛りトマトと同じく型くずれせず、

ヒートショックプロテイン・メガ盛りレタスと同じく変色しない、

はずだ。

鍼灸指圧は受けた者をヒートショックプロテイン・メガ盛り人間に

進化させる世界で唯一の医療だ!

  


2017年08月26日 Posted by ハリィー今村 at 05:54Comments(2)

細胞を内側からキレイに



オートファジーとは、細胞内を自力で浄化する仕組み。

細胞とは、細胞核にあるDNAがタンパク質を生み出す事を

最大の目的とした装置だ。

この細胞核DNAの遺伝子が起動してタンパク質を生み出す仕組みを

セントラルドグマ(中心条理)という。

つまり細胞とはタンパク質を生み出す役割を担い、

そこでは日々、タンパク質がセントラルドグマに

従って生み出されているのだ。

遺伝子とはタンパク質を生むための設計図だ。

さて、そうして日々、生み出されるタンパク質だが、

このタンパク質がすべて良品で生産されるわけではない。

はぁ? なんのこと?

といま、ここを読んでくれている若干少なくなった読者の皆さんは、

いま思ったことだろう。

そうなんです。

日々、細胞で生み出されるタンパク質のなかには、

折りたたみに失敗したタンパク質、ようはタンパク質製造ラインで

不良品として、はねられるタンパク質がつねに生産されている。

この不良品のタンパク質をそのまま放置しておくと、

細胞工場のタンパク質製造ラインが目詰まりを起こして、

機能不全に陥り、

細胞工場のタンパク質製造ラインがストップしてしまう。

もしも、そんなことになったら、ホルモンも生産不能になるし、

ATPも、神経伝達物質も、免疫グロブリンも、

なにもかもの生産がストップしてしまう。

それは言ってみれば細胞活動の停止、

ヘタを打つと生命の危機を意味する。

だから、そんなことにならないように、

あらかじめそうした不良品のタンパク質をシュレッダーのような

装置で裁断して、またアミノ酸に戻して、

再利用する仕組みが備わっている。

この装置をユビキチン・プロテアソーム系という。

このユビキチン・プロテアソーム系が、

オートファジー発見よりも前によく研究されていた細胞内を

自力で浄化する仕組み。

だから、細胞内を自力で浄化する仕組みには、

オートファジー系とユビキチン・プロテアソーム系の

二つの系があるのだ。

この二つの系がじつは連携しているか、もしくは連動しているか、

たぶん、連携連動しているのでは、と予想されている。

だとすると、重要なポイントが浮かび上がる。

ユビキチン・プロテアソーム系のユビキチンというのは、

小さなタンパク質で出来た標識のようなもので、

このラベルがいくつか連なって不良品のタンパク質にくっつくと、

この不良品のタンパク質がプロテアソームというシュレッダーに

運ばれて、そのなかでアミノ酸に裁断されるわけだ。

つまりユビキチンはヒートショックプロテインなのだが、

ここから導かれる希望的独断が、

ヒートショックプロテインを誘導できれば、

ユビキチン産生を促進し、その結果、不良品のタンパク質が

速やかに識別されて、プロテアソームに運ばれて、

細胞内はキレイになるはずだ、という結論になる。

そして、ユビキチン・プロテアソーム系と

オートファジー系が

連携連動しているのなら、ユビキチン・プロテアソーム系を

促進することは、イコール、

オートファジー系の促進につながるはずだ。

こういう耳慣れない生理学用語を使用すると、

とたんに読者が減り、ブログランキングが落ちる(笑)

でも、鍼灸指圧がヒートショックプロテイン産生を

促進できることは、すでにエビデンスも

担保された確実な事実なわけで、

そこから演繹的かつ帰納的に類推して、

さらなる先を仮定し仮説を導き、

それを実践で立証するのが、

実践家のわたしの努めなのだ。

だから、読者が減ろうと、なんだろうと、

言うべきことは言っていく。

いまこの日本で、いやこの世界中で、

鍼灸指圧とオートファジーを絡めた論説を展開できるのは、

たぶん、わたしひとりくらいのものだ。

ニッチとは生態学的地位というのが正式な学術的な意味だ。

一般的にはニッチという用語は隙間狙い、

ひとさまが見落としている部分に着目して、

その隙間スペースを最初に占有することを意味する。

どうやら、

「オートファジー鍼灸指圧論」というニッチを私はすでに獲得した。

オートファジーという概念、生態の真意を咀嚼するには、

けっこうな時間を要した。

ノーベル賞受賞よりもはるかに前からオートファジーに注目し、

ノーベル賞受賞後もずっとオートファジーを追い続けたからこそ、

こんなサラッとしたオートファジー論が展開できるのだ。

エッ、ぜんぜん、サラッとしてない?

めっちゃ、濃厚?

いや、これでも、サラッと書いてるつもりだけど(笑)

細胞はタンパク質を作ったら作りっぱなしには絶対にしない。

不良品のタンパク質やゴミと化した変性タンパク質の凝集体や、

その他の細胞質に溜まってくるすべてのゴミ分子を、

ちゃんと分解処理し、そのほとんどを再利用してしまうのだ!

大量生産、大量消費、大量廃棄で

自然を破壊し続ける我が人類も

少しは細胞が自力で自分を浄化する仕組みを

見習ったらどうだろうか?

おっと、ちょっと、マジメになっちまったぜい(笑)

ヒートショックプロテインを誘導し

細胞を内側からキレイにする。

それが鍼灸指圧の凄味だ。
  


2017年08月25日 Posted by ハリィー今村 at 05:25Comments(2)

オートファジー再来



「禊ぎ(みそぎ)」という言葉の語源は、

積み削ぎ、または、罪削ぎ、という説がある。

日々積まれていく何か、日々積まれていく罪を、

滝に打たれたり、水行をして、はらう。

それが禊ぎという行為だ。

じつは、この禊ぎによく似たことが、

ひとの細胞内でもおこなわれている。

その禊ぎによく似た細胞内でおこなわれている行為は、

しかし、禊ぎとは呼ばれていない。

なんと呼ばれているのか?

たぶん、ほとんどの一般人は聞いたこともない呼び名だ。

それは「基底レベルのオートファジー」と呼ばれている。

オートファジーという言葉は、先年に大隅良典教授が

ノーベル賞を受賞したことでご存知の方も多いはずだ。

オートとは自分を、ファジーは食べるを意味するので、

直訳すれば、自分を食べる、という意味になる。

エッ、自分を食べる? はぁ? なんのこと?

と思うのが普通。

それで、このオートファジーがいったい何なのか、を

いまから講義しよう、などとは残念ながら、

思ってはおりません(笑)

なにしろ、オートファジーについて、話し出せば、

このブログの記事感でいくと、

数日、いや数十日は、かかる。

オートファジーの話題だけで、それだけ引っ張るのは、

読者にも酷で、わたしにも酷だ(笑)

だから、チョーざっくりというと、

オートファジーとは、細胞の禊ぎ払い、

つまり、オートファジーは細胞の浄化システム!

これだけ、わかれば、まずは宜しいかと。

一般的にはいわゆる飢餓応答型オートファジーが注目されている。

この飢餓応答型オートファジーの研究で、

大隅教授はノーベル賞を取った。

細胞は飢餓状態におかれると、外部からの栄養供給がなくなるから、

内部に溜まっている余剰産物を利用して、

その難局をしのぐ。

そのときに、細胞内にはオートファゴソームという膜が

忽然と出現し、その膜でミトコンドリアや

変性タンパク質や小胞体などの

細胞内の物質が包まれると、

最終的に70種類の分解酵素を含む

リソソームという水胞体と合体する。

するとオートファゴソーム膜に包まれた内容物は、

リソソーム内の水のなかの分解酵素で分解されて、

多糖は単糖に、変性タンパク質はアミノ酸に、

核酸はヌクレオチドに、

と多量体が単量体へと分解されて、

細胞内へと放出される。

放出された単量体はすべてまた再利用される仕組みだ!

まるで細胞内の滝行。

リソソーム分解のキモがここにある!

この飢餓応答型オートファジーを含むオートファジーの何が

一番重要かというと、オートファジー経路の最終段階の、

最終的にリソソームで分解される!というココの

リソソーム滝行の禊ぎ払いのクライマックスが、

じつはもっとも重要な局面といえるのだ。

これが飢餓応答型オートファジーと

その他のオートファジーのキモ部分のザックリとした概要。

それで飢餓応答型オートファジーではない

その他のオートファジーにあたる

「基底レベルのオートファジー」というのは、

ようは飢餓状態におかれていない日常的なルーティンにおける

オートファジーという意味。

細胞は飢餓状態におかれなくても、

細胞活動でつねに一定の余剰産物、

いわばゴミが溜まる。

その細胞内のゴミをそのままにしておくと、

それがやがて悪さをして、例えば脳神経細胞内に

アミロイドβタンパク質という変性タンパク質の

ゴミが溜まり過ぎると

認知症を発症することが知られている。

だから、この細胞内のゴミ掃除であるオートファジーは、

健康を保つうえではとても大事なシステムなのだ!

「基底レベルのオートファジー」が順調に可動していれば、

細胞内にゴミが溜まって細胞がゴミ屋敷になることもなく、

つねに細胞内はピカピカでクリーンでいられる。

でも、もしも「基底レベルのオートファジー」が少しでも滞れば、

細胞内にはみるみるうちにゴミが溜まり、

細胞はゴミ屋敷と化す。

細胞内のタンパク質のゴミは、

ユビキチンというヒートショックプロテインで

ラベル打ちされると、オートファジー経路に乗る!

そう、鍼灸指圧はヒートショックプロテインを呼び覚ますことで、

「基底レベルのオートファジー」を促進する?!

というのは、やや先走った私の希望的独断だ(笑)

でも、当たらずとも遠からじ。

まあ、たぶん、当たってる、いや、大当たりでしょう。

鍼灸指圧はヒートショックプロテインを誘導することで、

細胞内の浄化システムである

「基底レベルのオートファジー」を促進する。

だから鍼灸指圧をルーティンにしていれば、

細胞内にゴミは溜まらず、細胞内はいつも綺麗でいられる。

細胞の内側からキレイにする。

それが鍼灸指圧なのだ!

まとめるなら、

鍼灸指圧は最強の禊ぎだ!

  


2017年08月24日 Posted by ハリィー今村 at 06:08Comments(0)

指圧はクール・ジャパン



クール・ジャパンという言葉が一般化して久しい。

この言葉は経産省主導で一般化したようだが、

それはともかく、日本独自のものづくり、

はたしかに世界に誇れるもの、といえそうだ。

クルマ、和紙、数寄屋建築、芸事、新幹線、

トイレ文化、里山の風景、金魚、温泉、

おもてなしの精神、漫画、・・・

日本独自の文化を挙げればきりがないが、

そんなクール・ジャパンの話題のなかで、

鍼灸指圧が取り上げられることは皆無だ。

ハリの発祥地は、紀元前をはるかに遡り、

世界中でハリ治療が行われていたことが知られている。

だから、ハリはメイド・イン・ジャパンではない。

灸治療は、中国が起源だ。

これもだからメイド・イン・ジャパンではない。

しかし、指圧は日本で大正時代に編み出された日本独自の

れっきとしたメイド・イン・ジャパン、つまり

クール・ジャパンなのだ!

指圧のゆっくりと押しながら肌をなぞる動きは、

お能の舞手の足のあの摺り足と同じリズムだ、という。

コンビニ、100均、が当たり前のこの時代に、

ゆっくり摺り足もないもんだ。

でも、このゆっくりリズムこそが指圧の醍醐味であり、

これこそがクール・ジャパンな指圧の奥義なのだ。

指圧はクール・ジャパン!


  


2017年08月23日 Posted by ハリィー今村 at 06:09Comments(0)

愛の酸化



いわゆる酸化(さんか)という概念は、

酸素と他の元素や分子が反応することや、

酸素が電子を他の元素から奪うことを言う。

酸素があるところに生鮮食品を放置しておくと、

その食品は酸素と反応して、みるみる劣化して、

品質が損なわれる。

だから、食品の包装袋には脱酸素剤であるエイジレスが

同封されており、このエイジレスのお蔭で、

包装袋のなかの食品は酸化をまのがれる。

このことからもわかるように、

酸化とは決して良いことではない。

というこの常識をどういうわけか拡大して、

それを誇張して、酸化こそが悪の権化、

酸化こそが老化の最たる原因、

酸化物質の活性酸素こそが病気の主要原因、

と抗加齢学会とか、アンチエイジング医学の世界では、

酸化はとにかく徹底的に殲滅しなければならない

悪魔かテロリストのような扱いである。

このような文脈から、いまでは

アンチエイジングには抗酸化物質の摂取が良い、

という常識が一般化している。

わたしたちが日々、毎瞬間吸っているこの空気のなかには、

酸素が約20%も含まれている。

だから、この青い空の下のこの地上世界は、

十分にチョー危険な危機的な酸化環境にあるのだ。

ということは、わたしたちも本来は

この体を酸素と触れあわないようにし、

エイジレスがたくさん置かれた無酸素の空間に

逃げ込むべきなのだ。

エッ、だって、そうでしょ?

そうしなければ、酸素と触れあったこの体はみるみるうちに

酸化して劣化して老化して、細胞膜もDNAも傷ついて、

そのうちに遺伝子まで破壊されて、

いろんな病気を発症して、挙げ句の果てに

絶命の転帰が待っているに決まってるじゃん。

でも、どういうわけか、決して、そうはならない。

わたしたちはこの猛烈な酸化環境にあっても、

決してみるみるうちに酸化などせずに、

じつにゆっくりとおだやかに時間をかけて歳を取り、

うまくすればテロメアの切符のすべてを使い切って、

120歳まで生きられるようにできている。

アレッ、酸化は悪の権化じゃなかったっけ?

いやいや、酸化はじつはにっくきヒール、

ワルモノではなく、たぶん

僕らのヒーロー、アンパンマン(笑)

酸化があるからこそ生命がある、

酸化があるから生きていられる、

酸化こそが命の恩人、

みんなみんな生きているんだ酸化のお蔭〜♪

なのだ。

酸素はたしかに強烈な酸化作用をもたらす。

しかし、生命はその酸素の強力に電子を奪う作用を

逆に利用して、電子を効率的に集めて、

その勾配を利用してATPモーターを回転させる事に成功した。

その酸素を電子の受容体に利用して、

ハイテクのATPジェネレーター役を担っているのが、

我が細胞内の細胞内小器官であるミトコンドリアだ!

そして我が血液のなかのヘモグロビンが酸素をしっかりと

吸着することで、酸素が他の分子と反応しない仕組みも

すでにちゃんと出来上がっている。

ヘモグロビンとミトコンドリアが酸素の吸着役となり、

ミトコンドリアが酸素を電子の受容体にすることで、

ひとは一日に体重の1.4倍ものATPを産生しているのだ!

つまり人体にとってのエイジレス、脱酸素剤が

ヘモグロビンとミトコンドリア
というわけだ。

人体にとっての脱酸素剤であるヘモグロビンの総数は、

なんと40億兆個!

そして毎秒400兆個のヘモグロビンが新しく作り替えられている。

おなじく人体にとっての脱酸素剤であるミトコンドリアの総数は、

諸説あるが中間をとって1京8000兆個!

人体中のすべてのミトコンドリアをつなぎ合わせると、

地球を2000周できる途方もない長さになる!

この地球2000周の長さのミトコンドリアの一部に異常が

発生すると、ミトコンドリアはこれを自分たちで希釈し、

もしも使用不能ならばそれを切り捨てて、

消去する方法(マイトファジー)すら獲得している。

それだけではない。

ミトコンドリアは自身が宿る細胞が使い物にならない程に

劣化したり老化すると、アポトーシスという機序の

引き金を引いて、その細胞を丸ごと消去してしまうのだ。

ミトコンドリアはATPと体温を生成するだけでなく、

自分たちミトコンドリアの品質管理をし、

また宿主細胞の品質管理までおこなうのだ。

この優秀な二つの脱酸素剤であるヘモグロビンとミトコンドリアが

あるからこそ、ひとはこの猛烈な酸化環境にあっても、

決してすぐには酸化もせず、劣化もせず、老化もしないのだ。

抗酸化物質が人体の酸化を抑制できたとするエビデンスは、

いまだかつてひとつも獲得されていない。

そもそも酸化それじたいは悪ではないのだ。

だから抗酸化物質の大量摂取は人体の酸化現象を邪魔することで、

逆に人体に悪い影響を与える危険性すらある!

抗酸化物質の摂取は、プラシーボと暗示効果でいくらか効いている、

という程度で良しとするのが無難だろう。

ミトコンドリアが酸素を利用して酸化を促進することで、

わたしたちはATPと体温を得ている。

つまり酸化のお蔭でひとは生きているのだ。

酸化さまさま。

酸化がなければわたしたちは一瞬も生きられない。

ミトコンドリアの愛の酸化がわたしたちを生かしている。

あなた〜の燃える手で〜、わたし〜を抱きしめて〜♪

そう、わたしたちはミトコンドリアの燃える手で、

抱きしめられた存在なのだ!
  


2017年08月19日 Posted by ハリィー今村 at 05:44Comments(2)

便秘に効くツボ



先日に御婦人の常連さんに、

「便秘に効くツボってある?」

と聞かれた。

それで、そのとき私はちょうど足の三里のツボを

押していたので、

「あっ、今押しているこのツボも便秘に効くし、

腰のあたりのツボもぜんぶ便秘に効くし、

だいたいどこを押しても便秘に効くよ。

それで便秘に悩んでいる患者さんは、

自分の治療を受けると、みんな、ほとんど、

そのあとに気持ちよくスルッと出た、って

言ってくれるね」

と答えた。そうしたら、その常連さんは、

「そぉーーー!ここで指圧してもらうと、

いつも、スルッなの!」

と嬉しそうに応えてくれた。

便通に関しては、腸の蠕動運動が正常に行われていれば、

ふつうは便秘にならない。

この腸の蠕動運動に密接に関わっているのが、

腸内細菌が分泌するLPSという分子だ。

ムツカシクならないように、ザックリとかいつまんで、

骨子だけ抜き取ると、

ようは腸内細菌の状態が良ければ、

その腸内細菌由来のLPSがよく分泌されて、

腸管筋肉マクロファージを介した蠕動運動が正常に起動し、

便通はスムースに行われ、便秘にはならない、のだ。

この腸内細菌の状態を、じつは鍼灸指圧は改善できるのだ。

ずいぶんと古い実験だが、そのむかし、

鍼灸指圧をして、腸内細菌がどのように変化するか?の

実験がおこなわれた。

その結果は、鍼灸指圧をすると、腸内細菌叢は豊かになり、

腸内の状態が良くなる、ことがエビデンスとして獲得できたのだ。

鍼灸指圧をすると、腸内細菌のバランスが良くなり、

いわゆる善玉菌が優勢になり、悪玉菌が抑制されて、

便秘が改善されて、便通が整うのだ。

この結果から帰納的に推測できることは、

恐らくは鍼灸指圧によって腸内細菌のバランスが良くなると、

腸内細菌が分泌するLPS分子も増えて、このLPS分子を

起点とする腸の蠕動運動が促進されて、

便秘が解消されると結論できるだろう。

単純に言えばヒトの体壁筋肉系と腸管内臓系は、

インタラクティブ(互換的)に連動する。

これはどういうことかと言えば、

つまり体壁筋肉系を動かせば、

腸管内臓系も動くということだ。

まあ、よく考えれば、いや、よく考えなくても、

体がつねに全体で統率して動くのは、

当たり前なのだが、ヒトの生理機構の中枢はじつは

腸管内臓系にあり、

腸管内臓系が食と性のふたつの欲求を満たすために

作られた駆動系が体壁筋肉系である、ことを知れば、

より腸管内臓系と体壁筋肉系の関連性が

しっかりと理解できるだろう。

胃がからになり、お腹が動いてお腹が空いたと思うと、

お腹の命令で食を探して歩け、と指示が出るのだ。

その食探しの命令信号はヒトの体壁筋肉系のすべてへと

伝達されていく。

そうして腸管内臓系から食探しの命令信号を受け取った

体壁筋肉系は、ヨッシャー、うまいものを見つけるぞ、

とやおら動き出すのだ。

5億年前のヒドラの祖先に始まった腸管内臓系と体壁筋肉系の

この連動は、5億年を経てヒトの体にしっかりと刻み込まれて、

機能しているのだ。

反対に腸管内臓系は体壁筋肉系が外部から受け取った情報を

受け取ることもする。

こうして腸管内臓系と体壁筋肉系は内外の情報を融通することで、

内部の生理環境を外部とマッチさせて心身を健やかに養うのだ。

鍼灸指圧はヒトの体壁筋肉系を刺激することで、

腸管内臓系を刺激する医療だ。

であると同時に、

鍼灸指圧は腸内細菌のバランスを整える医療だ。

だから鍼灸指圧は腸管内臓系を刺激し、

腸内細菌のバランスを整えることで、

即効的に便秘を解消してしまうのだ。

我が治療院の常連さんたちは、

その事を身をもって実感している。

便秘に効くツボ、光伯堂に揃ってます。

便秘に効く治療、光伯堂に揃ってます。

どうぞ便秘でお悩みのご諸兄、

ぜひ当院、光伯堂へお気軽にお越し下さい。
  


2017年08月18日 Posted by ハリィー今村 at 05:18Comments(0)



ちょっとムツカシイはなし。

空気中の窒素は

エダマメの根などに

共生する窒素固定細菌によって、

空気中から取りこまれる。

そのエダマメの根にはだから

窒素固定細菌とエダマメの根が協働できる

一種の地中ステーションのようなものが

築かれる。

この球状の窒素固定細菌と植物細胞の集合体の

地中ステーションは、

バクテロイドと呼ばれる。

バクテロイド内では窒素固定細菌とエダマメのあいだで、

それぞれが欲する分子のやりとり、ビジネス、

商取引が行われている。

エダマメはまず特定の窒素固定細菌を呼び寄せるために、

客寄せパンダの宣伝分子のフラボノイドを分泌する。

すると、そのフラボノイド宣伝分子に誘因された窒素固定細菌が、

「なんだか、旨そうな香りがするぜ!あれ〜〜〜」と

その根に吸い寄せられる。

すると今度はこの窒素固定細菌が特別な糖類分子を分泌して、

エダマメの根に侵入するルートを作り、

そうして、やがてそこに窒素固定細菌とエダマメの根毛細胞の

共同体がプクプクと膨れあがる。

これが窒素固定細菌とエダマメの根毛細胞で

築かれた地中ステーションの

根粒バクテロイドとなる。

このバクテロイドの根粒内には、

窒素固定細菌が空気中の窒素を分解するための酵素である

ニトロゲナーゼが詰まっている。

このニトロゲナーゼという酵素は、しかし、酸素に触れると

その構造が破壊されて、その機能が発揮できない。

だから、バクテロイドのなかには、ニトロゲナーゼが酸素と

触れあわないような仕掛けが備え付けられている。

これが、レグヘモグロビン、という手品だ。

レグヘモグロビンとは、

マメのヘモグロビン、という意味だ。

人間のヘモグロビンは血液中で酸素を吸着する。

それと同じく、レグヘモグロビンは、

豆科の根っこの地中ステーションの根粒バクテロイドのなかで、

酸素を吸着する大役を担う。

このレグヘモグロビンがバクテロイドのなかで

酸素を吸着してくれるお蔭で、

酵素ニトロゲナーゼはその能力をいかんなく発揮し、

地球生命系のなかでの窒素循環の歯車となるのだ。

この根粒バクテロイドのなかで働くレグヘモグロビンは、

その分子構造のレグヘモの部分を窒素固定細菌の遺伝子が支配し、

グロビンの部分を豆科の遺伝子が支配している!

ひとつの分子を、異なる二種類の生物が協働して

生み出しているのだ!

まさに、究極の共生の姿が、ここに垣間見られるのだ!

レグヘモグロビンは酸素をつかまえると酸化鉄の色、

赤色を帯びる。

ひとの血液が「手のひらを太陽に」のあの歌詞

「真っ赤に流れるぼくの血潮」、

であるのと同じく、

エダマメの根っこにも

レグヘモグロビンの赤い血潮が流れているのだ。

そして、同じように鉄元素を内包したミトコンドリアのなかも、

真っ赤に流れている。

赤色は江戸期には、疱瘡の魔除けになると珍重された色だ。

子供が好きな戦隊ヒーローものでは、

レッドと言えばいつも真ん中で、

一番イケメンの主役が演じる。

ヘモグロビンの赤、レグヘモグロビンの赤、

ミトコンドリアの赤、

病封じの赤絵の赤、ゴレンジャーのレッド。

中国風水学では、赤は、南方、朱雀、夏の色だ。

夏にちなんだ赤にまつわる不思議なはなし。

やっぱり、ちょっとムツカシかった(笑)



  


2017年08月17日 Posted by ハリィー今村 at 05:55Comments(3)