指圧はクール・ジャパン
クール・ジャパンという言葉が一般化して久しい。
この言葉は経産省主導で一般化したようだが、
それはともかく、日本独自のものづくり、
はたしかに世界に誇れるもの、といえそうだ。
クルマ、和紙、数寄屋建築、芸事、新幹線、
トイレ文化、里山の風景、金魚、温泉、
おもてなしの精神、漫画、・・・
日本独自の文化を挙げればきりがないが、
そんなクール・ジャパンの話題のなかで、
鍼灸指圧が取り上げられることは皆無だ。
ハリの発祥地は、紀元前をはるかに遡り、
世界中でハリ治療が行われていたことが知られている。
だから、ハリはメイド・イン・ジャパンではない。
灸治療は、中国が起源だ。
これもだからメイド・イン・ジャパンではない。
しかし、指圧は日本で大正時代に編み出された日本独自の
れっきとしたメイド・イン・ジャパン、つまり
クール・ジャパンなのだ!
指圧のゆっくりと押しながら肌をなぞる動きは、
お能の舞手の足のあの摺り足と同じリズムだ、という。
コンビニ、100均、が当たり前のこの時代に、
ゆっくり摺り足もないもんだ。
でも、このゆっくりリズムこそが指圧の醍醐味であり、
これこそがクール・ジャパンな指圧の奥義なのだ。
指圧はクール・ジャパン!