宝の術
いったい、いつの頃からかは、
知らないが、なんだか、
時間をかけて、めんどくさい行程を踏んで、
手間暇かける仕事が、忌避されるようになり、
ダサイ事と思われるようになった。
それは、いわゆるバブル期の３Kなんて言葉が
流行りだした頃からかもしれない。
この３Kというのは、
暗い、きたない、きつい、
の略だったか。
ふむ、たしかに、わざわざ暗くて、
きたなくて、きつい仕事なんか、
だれもやりたがらない。
また、効率的でなくて、
手間暇かかる割りに、
儲けが薄い、そんな
ビジネス的に美味しくない仕事も、
いまの時代では、そうとうに嫌われる。
そういう意味では、わたしの職業である
指圧という仕事なんか、
そんな３K的な仕事の筆頭だろう。
指圧は、まったく手抜きなどできない。
それは手を使ってやる仕事だからだ。
手を使ってやる仕事で、
手を抜けば、それは即座に
受け手である患者に察知されてしまう。
力が抜けたフニャフニャのゆるい指圧では、
リピーターなどつきはしない。
まあ、だからこそ、じつは、
面白い仕事と言えるのだ！
だれもやりたがらない仕事ならば、
それこそ、私だけしかやらない仕事になる。
世界でたったひとつだけの完全なるニッチ領域。
すでに、そんなニッチな仕事がここに
成立しつつあるのだ。
めんどくさい仕事、
たいへんな仕事、
割に合わない仕事、
誰もやりたがらない仕事、
だからこそ、やる意味がある。
めんどくさい行程を踏んで、
時間をかけて、コツコツと
やり遂げなければ見えない世界がある。
それは、それだけの行程を踏んだ者だけが
到達できる秘境だ。
そんな秘境を手に出来るのだから、
３K的な仕事は、素晴らしいのだ！
３K万歳。
指圧は日本という国で生まれた
世界に誇る宝の術だ。
2017年10月02日 Posted byハリィー今村 at 15:16 │Comments(3)
この記事へのコメント
母が昔よく誰もやりたがらない事をやれる人になってねと言ってました。
ありがとう。
ありがとう。
Posted by 中尾勇人 at 2017年10月03日 01:15
あっ、写真もいつもありがたく見てます。
Posted by 中尾勇人 at 2017年10月03日 01:21
中さん
いつもニューヨークから、コメントを頂きまして、
ありがとう！
でも、アッシの顔写真なんか、ちっとも、ありがたくもない。
魔除けには、いいかも（笑）
いつもニューヨークから、コメントを頂きまして、
ありがとう！
でも、アッシの顔写真なんか、ちっとも、ありがたくもない。
魔除けには、いいかも（笑）
Posted by ハリィー今村
at 2017年10月03日 13:28
at 2017年10月03日 13:28
