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人類の祖先が二足歩行をはじめたのは、

今から360万年前のアファール猿人からとされる。

不器用にヨロヨロと歩き出した猿人は、

やがてホモ・サピエンスの祖先へと進化し、

5万年前に東アフリカを旅だって、

全世界に散らばった。

だから、この二本足、いやこの体には、

360万年の歩行史が詰まっているのだ。

ご存知のように人間のような直立二足歩行ができる動物は

人間いがいにはいない。

そのくらいこの人間の歩行法は特殊なのだ。

頭が上に来たこと、両眼で立体視ができたこと、

上肢が歩行から解放されて自由になったこと、

上肢が自由になり手をよく使うようになり

大脳が発達したこと、足の親指がまっすぐに生えたこと、

足裏がアーチ構造になったこと、

骨盤が大型化したこと、股関節が内転したこと、

そんなモロモロがうまくリンクし、

人類は直立二足歩行という様式を獲得した。

しかし、その弊害が、ハンパないのだ!

頭が上にいくと位置エネルギーが高くなる。

つまり重力負荷により自重が悪さをするのだ。

頭の重さはスイカの大玉1個に相当する。

このメチャクチャ重たい頭を脊椎をS字状に屈曲させることで

いなし、骨構造をハニカム構造にすることで、

チカラを分散させ、すべての関節で入力情報を

シェアすることで、人類は地球の1Gになんとか抗して、

歩き、動き、生きているのだ。

Gravity(重力)があるから、

それに適応するために背骨があるといえる。

だからこの背骨にかかった負荷が、

加齢により限界に達すると、

脊柱管が狭窄しての歩行障害が多発する。

そんな脊柱管狭窄症の予防に欠かせないのが、

温灸を背骨に当てて、脊柱管を直接温めて、

脊柱管を拡張する方法だ。

あるいは、仙骨の第二仙骨孔がヒトの解剖学的な重心だが、

仙骨周囲を温めて坐骨神経の起始部を温めると、

足取りが軽くなり、ビフォーよりもアフターが

3センチは足がうまく上がるようになる。

年を取ると、ちょっとした段差でつまずくが、

つまりは、その予防に仙骨温灸は最適なのだ。

梅雨も明け夏本番を迎えたが、

わたしは今日も仙骨温灸、背骨温灸をやってみた。

夏でも温灸は実に気持ちがいい。

360万年よく歩いた体は、

こうしてつねにいたわってこそ、ナンボだ。



2017年07月21日 Posted byハリィー今村 at 20:03 │Comments(0)

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